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イチ公務員の日々

世界から見た日本国憲法

 1ヶ月ぐらい前、大学で掲示されていた「世界から見た日本国憲法」と書いてあるポスターを見ました。そのとき私は、「日本国憲法」を世界から見るという視点が新鮮だなぁと感じ、このシンポジウムに興味を持ったのでした。
 そして5月12日(土)、東京霞ヶ関で行われたこのシンポを見に行ってきました。憲法、特に第9条に対する考え方が変わった気がしました。コメンテイターの方たちの話に再三、「憲法9条は日本人だけのものではない」とか、「9条はアフリカで紛争や占領に苦しんでいる人を勇気づけている」とか、「憲法改正は国際問題である」という言葉が登場したのです。それまで、日本国憲法はあくまで日本の最高法規であり、日本のなかだけで日本国憲法を考えるのが普通だと思っていた私には大きな発見でした。
 今週、憲法改正の手続きのひとつを定めた国民投票法が成立しました。私は必ずしも憲法を変えることに反対ではありません。ただし、今の自民党の憲法改正草案(※特に9条の部分)を見ると、「世界の中の日本国憲法」という視点が欠けている気がします。シンポで言っていたのですが、「安全保障=軍隊」という時代は終わったのです。そのことはベトナム戦争、アフガン戦争、イラク戦争の失敗で証明されています。世界で「非暴力」のチカラが重要視されている時代の、先駆け的存在が日本国憲法9条なのです。このシンポを通して、改憲の議論は視野を広くして行われるべきだと感じ、また今の「世界の9条」にもっと自信を持ってもいいのかなと思いました。

※日本国憲法第9条 
   1項  日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、
       国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、     
       国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。
   2項  前項の目的を達するため、陸海空その他の戦力は、これを保持しない。
       国の交戦権は、これを認めない。

 
 自民党憲法改正草案
   第9条→現行1項と同じ
   第9条の二  
   1項  我が国の平和と独立並びに国及び国民の安全を確保するため、
       内閣総理大臣を最高指揮官とする自衛軍を保持する。
   2項  自衛軍は、前項の規定による任務を遂行するための活動を行うにつき、
       法律の定めるところにより、国会の承認その他の統制に服する。
   3項  自衛軍は、第一項の規定による任務を遂行するための活動のほか、
       法律の定めるところにより、国際社会の平和と安全を確保するために
       国際的に協調して行われる活動及び緊急事態における公の秩序を維持し、
      又は国民の生命若しくは自由を守るための活動を行うことができる。
   4項  前二項に定めるもののほか、自衛軍の組織及び統制に関する事項は、
       法律でこれを定める。 


二代目襲名マスクド    
by sgakusei | 2007-05-17 11:13
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